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2018年11月15日

MARKAWARE マーカウェア 「Organic Wool Flannel Tight Fit Trousers」

Organic Wool Flannel Tight Fit Trousers

オーガニック ウールフランネル タイトフィット トラウザーズ


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アルゼンチン産オーガニックウール100%のフラノを使用。
梳毛糸をシャトル織機で織り、明治時代から続く工場で
フラノ仕上げをした素晴らしい生地です。
細身ながらもタックを深く入れることによって、
オーバーなものからタイトなものまでトップスを選ばず着用していただけます


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MARKAWARE マーカウェア
Organic Wool Flannel Tight Fit Trousers
オーガニック ウールフランネル タイトフィット トラウザーズ
カラー:グレー、ダークネイビー
¥33,000 + TAX




続いてMARKAWARE石川劇場です。
今回はArgentina Organic Wool Worsted Flannel
アルゼンチンオーガニックウール梳毛フラノについてです。
どうぞ皆さん最後までお付き合いください!!!


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美しい光沢と、しっかりとしたウェイトにより高級感があり、
秋冬シーズンを通して手放せなくなる生地についてご紹介いたします。
デザイナーが長年愛用していた一本のパンツがあります。
上質なフラノで作られたトップグレーのウールトラウザーは、
光沢があるのですが、綾目が見えないほどしっかりと
縮絨(しゅくじゅう)がかかっていて丈夫です。
仕立て映えして、パンツに「もの」としての存在感があります。
そのパンツは80年代はじめ頃の日本製で、
海外ブランドでは見たことの無い種類の素晴らしい生地が使われています。


その生地とは、かつてカネボウが作っていた「カレッジフラノ」、日本製生地の傑作です。
1914年創業のカネボウ旧大垣工場が、長年研究開発を行った末、
1953年に製品化しました。英国の紡毛フラノとは異なり梳毛(そもう)を使用して、
ションヘル織機※1で打ち込みバランス良くセルビッチに織り上げた後、
縮絨※2と剪毛※3を掛けています。
この縮絨と剪毛には非常に高い技術力が必要で他社が真似することの出来ない生地でした。
カレッジフラノは50年にわたって作り続けられていた生地でしたが、
2000年代前半のカネボウの繊維部門の整理により無くなってしまいました。


MARKAWAREではブランドスタート以来、
この生地を復刻させたいと思っていろいろなフラノを作ってきましたが、
どれも往年のカレッジフラノとは風合いの異なるものでした。本物と比べると、
縮絨が足りない為かしっかり感が劣り、起毛しても綾目が見えてしまうなど、
理想とするフラノの密度と光沢感には届かないものしか作ることが出来ませんでした。
そんな中、尾州産地の生地屋さんから、実はカネボウの大垣工場は他社が引き継ぎ、
今も当時の設備を使ってフラノを作り続けているという話がありました。
カレッジフラノはカネボウの商標なので、名前は変わっているので分からなかったのだろうと。
ただし、この工場が縮絨と剪毛加工を行うのは、
自社で紡績から機織りまでを行った生地のみです。
日本で唯一の紡績から製織、仕上げまでを行える一貫工場ですので、
品質を維持するためにも自社で全行程を行った生地を販売しています。
しかし、MARKAWAREでは使用する原材料をサステイナブルなものに切り替えています。
無理を言って他社で機織りまでを行ったオーガニックウールの
生機(きばた)を持ち込んで加工を依頼しました。
この生機は、アルゼンチン産のオーガニックウールを宮崎県の工場で紡績した糸を
尾州産地に持ち込み、糸の状態で染めた後、ションヘル織機で織りました。


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出来上がった生地は、美しい表面としっかりした肉の厚さを持ち、
生地を見ただけで仕立て映えの良さがわかるものでした。
微細な起毛が覆い尽くしており、綾目が見えないほど縮絨がしっかりとかかっています。
古着はオイルが抜けたドライな感じがあるのですが、おそらく経年変化の結果でしょう。
オリジナルの生地はしっとり感があり、より上質な雰囲気があります。
最初のサンプルにはパンツを作ってみましたが、素晴らしい一本が出来上がりました。
長年愛用して頂くことでの経年変化も楽しみです。
日本で、それもこの工場だけが作れる。
しかもアルゼンチン・パタゴニア地方の大自然の中で育てられたウールでできた
オーガニックウールフランネル。世界でここだけの素材を、是非味わってみて下さい。


※1 明治大正期から1960年代頃まで製造されていた
旧式の力織機(動力で動かす機織り機)。
ドイツSchönherr GmbH社が製造していた織機をベースに日本の鉄工所が生産していた。
経糸(たていと)の間をシャトル(杼)が往復する手織りと同じ仕組みの装置。
経糸の張りを抑えることができ、風合いの良い生地を作ることが出来るが、
現在の織機と比較して5倍以上の時間がかかる。生地の端で緯糸を切る必要が無いので、
セルビッチと呼ばれる生地の耳が出来る。


※2 毛織物の仕上げ工程の一つで、ウールを絡ませて縮めることで組織を緻密にする。
石けん溶液に浸した生地に圧力や摩擦を加えて収縮させる。
フラノ仕上げ、メルトン仕上げなどがその代表例。


※3 剪毛機を使って、起毛した生地表面の毛をカットして一定の長さに揃えること。
大きなローラー型の刃がついた機械で行うが、設定などに技術を必要とするため、
日本国内でもきれいな剪毛を行える工場は稀少となっている。


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